東京での開催だが、情報歴史学関連の発表もいくつかあるので、紹介しておこう。
プログラム
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2007年5月25日(金)
12:30 受付開始
13:00〜13:50 総会
14:00〜15:40 一般発表(1)
1 レファレンスデータに対するNDCの自動付与
○原田 隆史(慶應義塾大学), 江藤 正己(慶應義塾大学大学院),
大西美奈子(NRIネットワークコミュニケーションズ)
2. 引用論文における引用箇所間の近さをとらえる尺度
江藤 正己(慶應義塾大学大学院)
3 SRU/SRWを用いた教育図書館資料の書誌検索システムの構築
○江草 由佳(国立教育政策研究所),
高久 雅生(情報・システム研究機構 新領域融合研究センター)
4. 著者とキーワードの関連性に着目した研究領域ブラウジングシステムの試作
○レボウィッツ 紀子(筑波大学大学院), 松村 敦, 宇陀 則彦(筑波大学)
15:50〜17:30 シンポジウム「Web2.0時代の情報システム」
パネリスト : 岡本 真(Academic Resource Guide)
兼宗 進(一橋大学情報処理センター)
(終了後、外部の別会場で懇親会開催を検討中です)
2007年 5月26日(土)
9:20〜10:35 一般発表(2)
5. 営みのLatticeの構造化とアブダクション
福永 征夫(アブダクション研究会)
6. 音楽著作権についての歴史的研究 〜革命期から19世紀のフランスを
中心に〜
石井 大輔(筑波大学大学院)
7. 科学技術文献の解析・可視化における辞書の活用について
○甲田 彰, 坂内 悟(科学技術振興機構)
10:50〜12:05 一般発表(3)
8. ユーザの Web 閲覧履歴を用いた検索支援システム
○堀 幸雄(香川大学), 今井 慈朗(香川大学), 中山 堯(神奈川大学)
9. 古典籍説明文からのドメイン知識の抽出
○長塚 隆(鶴見大学), 神門 典子(国立情報学研究所)
10. 人文研究を支援するデータベースシステム-聖教検索および系図表示-
○朴明 哲(和歌山大学大学院), 森本 雅史, 立花 純児,
村川 猛彦(和歌山大学),宇都宮 啓吾(大阪大谷大学), 中川 優(和歌山大学)
13:30〜14:10 論文賞表彰式 および 論文賞記念講演
14:15〜15:05 一般発表(4)
11. 科研費による研究助成の効果に関する調査
○柿沼 澄男, 西澤 正己, 孫 媛, 根岸 正光(国立情報学研究所)
12. キーワード分析による科研費におけるゲノムおよびナノテクノロジー
関連研究の動向調査
○西澤 正己, 孫 媛(国立情報学研究所)
15:20〜16:35 一般発表(5)
13. 日本発行の科学技術雑誌数の分析
時実 象一(愛知大学)
14. 文化資源オントロジの構築とその活用
研谷 紀夫(東京大学大学院), 馬場章(東京大学)
15. ターミノロジー論における階層関係の概念について
山本 昭(愛知大学)
- シンポジウム「Web2.0時代の情報システム」のパネリストである岡本さんは、大学などが公開しているデジタルコンテンツ、デジタルアーカイブについて調べる時には欠かせないAcademic Resource Guideの編集人。メーリングリストには今すぐ登録せよ(ブログのRSSとかを何かに登録してもいいけど)。下の本も有益:
- 6の話は、古典テキストの校訂を著作物と認めるかどうか、という論点につながりそうなので興味深い。石岡克俊「音楽/楽譜の校訂と著作権法(前編) 校訂権とその周辺(その二)」(『漢字文献情報処理研究』7)参照。
- 9、10、14は情報歴史学系の発表。特に10は、3回生ゼミでこの間読んだ系図のデジタル化の問題の続きなので、要注目。
- 15の「ターミノロジー」とは、専門用語学とでも訳すことができるものだが、データベースでキーワード検索などの機能を開発する際、必ずドツボにはまるのがキーワード間の関係をどうやって記述するか、ということ。この問題に取り組んでいるのがターミノロジー。下記文献参照:
ということで、なかなか興味深い発表が多いのである。
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