Saturday, October 01, 2011

近世イングランドがテーマのシリアスゲーム

情報歴史学の学生だったら要注目のブログ「歴史とデジタル」に、以下のような記事が載っていました。(アメリカの)高校生、大学生を対象にした近世イングランドがテーマのRPGだそうです。
所謂シリアスゲームというやつですね。歴史系のシリアスゲームと言えば、馬場章研究室の活動を授業でも紹介したと思います。情報歴史学の本流からは離れるかもしれませんけど、関連する周辺テーマの一つとして、チェックしておいてもいいかもしれません。

読んでないけど、あげておきます:

Friday, September 09, 2011

昨年度の卒論CGがテレビに

今年3月に卒業した中西昭成君(情報歴史学研究室: 2010年度学位記授与式参照)が、卒業論文で作成した楠葉台場跡の復元CGが、枚方市提供のテレビ番組「ここが知りたい枚方市」(ほんの一瞬ですけど)放映されました。この番組はYouTubeで公開されています。6分16秒ぐらいから始まる特集「京街道と楠葉台場跡」の中で、11分25〜43秒ぐらいに登場します。

学生の卒業論文がこのように評価されるというのは、我が事のように大変喜ばしいことです。

Friday, August 26, 2011

歴史とデジタル

8月ももうすぐ終わり、そろそろ後期授業の背中が見えてきました。お盆以降、ほぼ毎日、情報歴史学研究室では活動しているようですが…(ごめん、そろそろ顔を出しますw)。

ところで「歴史とデジタル」というブログを発見しました。
Digital Humanities関連の情報がたくさん掲載されており、情報歴史学研究室の学生にはとても有益でしょう(RSSリーダーとかに登録すべし)。Twitterもやっているようですね。
こちらもフォローしたいところです。ここでの自己紹介に、
博士(文学)。専門は西洋近代史。 関心があるものの、いまいちどう捉えてよいか分からない、 Digital Humanities関連の情報を集めた私的・史的メモ。
とありますので、西洋史がご専門の方のようですが、対象はともかく方法は同じ歴史学ということで学ぶべきところも多いと思います(「対象」とか「方法」とかの意味がわからん学生は、『情報歴史学入門』を読みなさい (^_^;;)。ぜひ何らかの形で、交流できたらいいですね。

Thursday, August 04, 2011

平安貴族の邸宅跡発掘 希少な陶磁器も出土

京都新聞にこんなニュースが出ていましたね。
拈花館のすぐ南側での発掘調査で、平安貴族の邸宅跡が発掘だそうです。これは、本学で行った発掘調査との関連で、大変興味深いですね。6日に現地説明会だそうです。オープンキャンパスの日ですが、参加できるならしたいですね。

拈花館の発掘調査の時に作ったムービー:

Saturday, July 02, 2011

京の記憶ライブラリ

京都府立総合資料館が画像資料閲覧システム「京の記憶ライブラリ」を公開しています。

もうちょっとアップで見れたりするとうれしいかなー、と思いますが(詳細に見たい場合は資料館に行けばいいですしね)、こういう風に公開してくれるのはたいへんありがたいです。古地図などのほかに、町家復元研究でお世話になった「三条油小路町東側/西側町並絵巻」が公開されているのがうれしいですね。今後ますますのデータの充実が期待されます。

Saturday, June 25, 2011

ゼミ遠足2011 in 四日市

毎年恒例となっている6月の遠足に行ってきた。今年はすでに高取城に行っているので、早くも2回目の遠足である。

最初の訪問地は、四日市市楠歴史民俗資料館。江戸時代から続く庄屋の家を修復・保存し、そのまま展示している。ボランティアの方の熱心な説明に耳を傾けつつ、興味深く拝見する。町家の復元に参加したメンバーが多いので、いろいろ質問したりしつつあっという間に時間が経過。

と思ったら、遊んでるのがいるぞ、おい(笑)

次に訪れたのは、久留倍遺跡。『日本書紀』に出てくる朝明の「郡家」の跡ではないかと言われている。でこちらも地元の方の熱心な運動によって、保存された遺跡である(参考:久留倍遺跡を守ろう!!)。なかなか辿りつけなくて、周辺をぐるぐる回っていたら、地元の人が声をかけてくれた。なんと久留倍遺跡保存会の方で、丁寧に道案内をしてくださった(個人的には、せっかくなので保存運動をされている方の聞き取りなどをしたかったが、スケジュールの都合もあり断念)。

遺跡は、背後に山を背負い、前には伊勢湾が見渡せる絶好のロケーションなのだが、残念ながら伊勢湾岸自動車道が建設されたことで、伊勢湾は見えなくなっていた。もっとも、この自動車道の建設がなければこの遺跡の発掘もなかったわけで(ここには大規模なドライブインか何かが作られる予定だったとのこと)、いつもながら開発と発掘・保存の問題は割り切れない思いがある。

帰りにナガシマスパーランドでちょっと遊んで(私は温泉を堪能)ぐったりして帰る。お疲れさまでしたー。

(※ 次回からもう少し早く計画を立ててくれ。>学生)

Saturday, June 18, 2011

国立国会図書館データベースフォーラム

7月20日(水)に開催される国会図書館のイベントで、後藤真先生が講演をするそうです。
関西館のデータベースフォーラムでは、当館コンテンツの利用事例報告として、花園大学専任講師の後藤真氏に「日本古代史研究に近代デジタルライブラリーを使う」という講演をしていただく予定です。また、関西館会場では、フォーラムの開催前後に、希望者を対象とする館内見学会を実施いたします(事前申込が必要です)。
入場は無料です。図書館関係者はもとより、ご関心をお持ちのみなさまのご参加をお待ちしています。
興味深いイベントですね。参加できる人はぜひ参加しましょう。

Monday, May 02, 2011

ゼミ遠足 in 高取城址

例年、春の遠足は6月頃と相場が決まっていたのだが、今年は後藤先生と中野渡先生(日本史学科・古代史ゼミ、城好き)とのトップ会談で急遽、4月の遠足が決定した(6月は6月でやる予定なのだが)。筆者(師)は、城については人並みというか、わざわざ出かけて見に行くほどではないので、城好きの行動力はいまいち理解出来ない (^_^;) もっとも、最近、情報歴史学ゼミの遠足は、割と城が多い気がする。
そういえば、城じゃないけど、高山陣屋(2004年11月)にも行ったなぁ。

さて、今回は情報歴史学ゼミ(OB含む)+古代史ゼミ+αで総勢16名の大軍団となった。

自動車で裏手に回れば本丸のすぐ側まで行けるのであるが、日本一の高低差がある山城ということで、城の正面に当たる壺阪山駅から徒歩で本丸を目指す。標高差が400メートル以上の山登りである。なかなかきつい行程だったが、全員無事本丸に到着。
個人的には、話には聞いていたものの、想像以上に立派な石垣の迫力に圧倒された。あと、山内にいくつか寺社があったのを、実見することができたのはよかった(子嶋寺、壺阪寺が近くにあることからもわかるように、このあたりは仏教史的にも興味深い地域)。

今回は山城ということでGPSを持って行った。一昔前のGARMIN GPSmap 60CSxだが、森の中でも数メートル誤差ぐらいで拾ってくれたようだ。デジカメで撮った写真のExifにGPSデータ(緯度経度情報)を一括で埋め込んだら、下の写真のようにiPhotoの「撮影地」モードでずらっとポインタが並んだ。写真の検索にはメタデータが重要なのである。

Wednesday, April 20, 2011

情報歴史学コース全体指導2011&懇親会

毎年恒例の全体指導です(2007年2008年2009年2010年)。毎年3、4回生が中心ですが、今年は大学院生が一人増え、2回生も一人参加してくれたので、いつもより幅広い参加者となりました。大学院生を除くと、今年から文化遺産学科オンリーの体制になります。

昨年もいろいろありましたが、今年度もいろいろイベントがあります。
  • ゼミ旅行(すでに「高取城攻め」が決定しており、6月にも恒例の遠足を計画中)
  • オープンキャンパスなどの学内イベント
  • 情報歴史学研究会(今年は安土城復元CGの仕事がメインになる予定)
  • その他、情報歴史学関連のイベントへの参加
これらに関連して、全体指導でもいろいろアルバイト募集のアナウンスがありました。授業はもちろん大切ですが、これらの課外イベントに参加することで、様々な勉強になります。充実した一年にしたいものです。

その後、円町の居酒屋で懇親会を開きました(写真を撮りそこねた…)。約5時間にわたり、和気藹々とした時間を過ごすことができました。

Sunday, April 17, 2011

緊急討議「東日本大震災 被災支援とMLAK-いまわたしたちにできることは」

先日、Save MLA!!というエントリで日本史研究会の「シンポジウム 大規模自然災害から京都の地域歴史遺産を守る」についてご紹介しましたが、同日、東京で以下のようなイベントも開催されます。
残念ながら私はどちらにも参加できませんが、その報告内容については注目したいと思います。文化遺産学科としても何か行動を起こせないか、というような話も出ています。学生の皆さんも「いまわたしたちにできることは」何かを考えてみてください。

Sunday, April 03, 2011

Save MLA!!

連日、東日本大震災のニュースがメディアを賑わしています。被災された方へ心からお見舞いとお悔やみを申し上げるとともに、一刻も早い復旧を願わずにはいられません。

生活必需品やライフライン、医療体制など、人命に関わる救済・支援が今も続いていますが、博物館、美術館、文書館、図書館、大学など、歴史学・文化遺産学に関連する各種施設の復旧もまた大きな問題です。現在、Twitterを中心としてSaveMLAという活動が行われています。我らが後藤真先生も中心メンバーの一人です。

MLAとは(授業で何度も取り上げているので説明するまでもないですが)Museum=博物館・美術館、Library=図書館、Archives=文書館の略称です。近年、インターネットなどを使ったMLA連携なんてのが話題となっており、情報歴史学的にも非常に興味深い研究テーマの一つだったりするのですが、震災のためにそれどころではなくなってしまいました。

これに関連して、やはり後藤先生が関わっている日本史研究会の4月例会(2011年4月23日 13:00〜17:00)が、偶然にも「シンポジウム 大規模自然災害から京都の地域歴史遺産を守る」とのことでびっくりしましたが、今後情報歴史学の知見やデジタルアーカイブの技術が「地域歴史遺産を守る」ことに役立つこともあるでしょう。

学生の皆さん、ボランティアや募金なども大切なことですが、一生懸命勉強、研究することも大切です。現在の大震災には皆さんの知識はほぼ無力ですが、次に何かあった時に(もちろん何もないほうがいいに決まってますけど)皆さんが学んだことが役に立つかもしれません。そのためにも、自分のいる場所でしっかりがんばりましょう。

Friday, March 18, 2011

2010年度学位記授与式

卒業おめでとう!

この学年は、ゼミ登録などの失敗(苦笑)で不本意ゼミ生がたくさんいたりする不安のスタートから、梅忠町プロジェクトなどを経て、恐らくはゼミ史上一、二を争うほどの仲の良い活発なゼミとなりました。ゼミ旅行回数や飲み会も一番多かったと思いますし、夏休み、春休みに毎日のように研究会を開いていたのもいい思い出です。Twitterの方に書きましたが、大震災のことを念頭に、次のようなことを言いました。
ゼミ生に学位記を手交する際、私は「就職が決まっている者は稼げ。決まってない者は就職しろ。大学院に行く者は頭が破裂するぐらい勉強しろ」と言った。乱暴な言い方だが、学長の言葉と重ねて、学生は頷いてくれた。誰もがボランティアになるわけではない。むしろ自分の出来る範囲で全力を尽くせ、と。
卒業生の皆さんが、社会で活躍されることを願っています。

Wednesday, March 09, 2011

ゼミ旅行 in 広島

3月4〜5日、宮島、呉、広島市方面にゼミ旅行にでかけた。いつもこの年のゼミ旅行は、卒論提出お疲れ様といったニュアンスの、卒業旅行的な雰囲気が強く、したがって参加者も4回生以上ばかりであったのだが、今回は2、3回生の参加者もいて、ここ数年の3DCG作成などの研究会活動を通じた結束が感じられた。

10時に全員、新大阪駅に集合して、広島方面へ新幹線で出発。最初の目的地は宮島である。言うまでもなく、日本三景&世界文化遺産の厳島神社を中心とした、見所あふれる場所である。
昼食で牡蠣(うまい!)などに舌鼓を打った後、厳島神社を参拝、宝物館を拝観して、それぞれ自由行動。私(師)は大聖院、千畳閣、要害山などを回ったが、時間があれば弥山を登りたかった。話を聞くと、半分以上が要害山に行ったらしい。戦国時代はやはり人気である。

ホテルは本州側の安芸グランドホテル。予算の割に素晴らしいホテルであった。

二日目はまず、呉市に移動して大和ミュージアムへ。
一昨年のゼミ合宿で靖国神社の遊就館に行った際も、やはり同じような日本の軍事史を中心とした展示を見ることができたのだが、遊就館にはまだいくつか救いがある(というと語弊があるかもしれないが、良かれ悪しかれポジティブな面がある)のに対し、大和ミュージアムはその展示の洗練とは対照的にまるで救いがないのが、見ていてかなり憂鬱であった。いずれも第二次世界大戦で敗北してしょんぼりするのはいっしょなのだが、遊就館はまだ日露戦争という成功体験(もちろん博物館の主観ね)があるのに対して、大和ミュージアムの場合、メインの展示である「最大最強」の戦艦大和が周知のとおりほとんど活躍することなく文字通り海の藻屑と消えたのである。そしてその周辺の展示も、人間魚雷回天や神風特攻隊など、呉で培われた技術の末路としてはあまりにも悲惨すぎるものばかりである。「最大最強」などとミュージアムが胸をはればはるほど、大和の悲惨さは際立つように思われた。悲しい。

その後、広島市へ移動して、自由行動。私は研究会の3DCGメンバーと広島城へ。二の丸の平櫓・多聞櫓・太鼓櫓の内部が公開されていたので、さっそく巻尺で測り出す人たち。
もちろん広島城は一度原爆で失われているので、この櫓も復元ではあるのだが、やはり実物大のものを見るのは勉強になる。さんざんメモを取ったり測ったり写真をとったりした後に天守閣に行ったら、中身が完全に鉄筋コンクリートでできた単なる展示コーナーだったので、がっかりして城を出る。いや、普通は展示を見るべきなのだろうが(それなりに良い展示をしていた)、復元CG脳は鉄筋コンクリートを見ると萎えるのである (^_^;)

その後、急いで広島の定番、原爆ドームを拝む。
いつ見ても、原爆の破壊力の凄まじさに戦慄する。

最後にお好み焼きを食べて、新幹線に乗って解散。お疲れさまでしたー。

Saturday, February 05, 2011

口頭試問終了!

もう昨日(2月4日)になりますが、情報歴史学所属の学生については全員無事?に口頭試問が終わりました(全体としてはまだ半分ぐらいですが)。

副査の先生方からは、様々な貴重なコメントを頂くことができ、何人かの卒論に対しては高い評価をいただくことも出来ました。心から感謝申し上げます。私からもいろいろコメントしましたが、よく出来ている論文にはより鋭い、高度なつっこみが入るものですので、いろいろ言われた人も凹まないように (^_^;;

とりあえずはお疲れさまでした。それぞれの卒論に対するコメントは、いずれこのブログにもアップする予定です。

Thursday, January 13, 2011

卒論全員提出!

昨日、卒論提出〆切日でした。いろいろバタバタありましたが、とりあえず全員、提出できました。何はともあれ、よかったよかった。お疲れさんでした。

これからの予定としては、2月の頭に口頭試問があります。卒論は、提出したら合格ではありません。今しばらくは達成感を味わってもらえればと思いますが、その後は口頭試問に向けた準備(誤字脱字や内容に関する正誤表の作成、わかったつもりになっていることの再確認その他etc…)をしましょう。しばらく時間を置いて読み返してみると、けっこうアラが見つかるものです。

Tuesday, January 11, 2011

謹賀新年&卒論提出〆切直前

あけましておめでとうございます。特に話題もないのですが、ブログのトップがずっと忘年会なのもどうかと思いますので、とりあえず今年最初のエントリです。

もっとも、4回生とその指導教員は、卒論提出〆切日を超えないと新年が来た気がしない、というのが正直なところです。今も、卒論を抱えているゼミ生たちは、明日の〆切を目前にして必死の作業をしているところだと思います。私も次々に送られてくる添削に目を通したり、データベースの作成を手伝ったりして、この三連休も毎日大学に行っていました。

ということで、最後の追い込み、がんばりましょう!

ゼミ室(マルチメディア研究教室)のホワイトボードに貼ってあるもの2点: